中国進出は今こそチャンス。中国の市場のまとめ
はじめまして。中国上海で日本酒を広げるためのサービスに特化しております、ミヤケアジアマーケティング総経理の三宅紘一郎です。
日本酒が中国で売れるための秘訣を、中国の風習から最新の顧客ニーズまでのレポートを全3回に分けて書かせていただきます。初回は、上海の社会動向、市場の動向に注目し、中国市場がいかに力を入れるに値する市場なのかを検討するために、中国における日本酒の可能性についてまとめました。
1, 社会動向:日本酒への理解と関心は、確実に高まっている
一食3000元(約4万1000円)の懐石料理

上海博物館 / Kinden K
SMAPの来中が中止になった事で話題になった2010年5月~の上海万博は来場者数は7000万人を超えた。20社近くの日本食レストラン(「紫 MURASAKI」、多膳客(どさん子)ラーメン、味千ラーメン、吉野家など)が出店し館内で日本食が楽しめた。中でも注目を集めたのはキッコーマンが運営した高級料亭「紫 MURASAKI」だった。日本の味ともてなしを提供し、日本の食文化を広めるために一食なんと3000元(約4万1000円)の懐石料理を提供し連日予約が入っており日本酒も振舞われた。人口のみではなく、その購買力も中国の魅力なのだ。
百貨店の伸び
これまで中国は、日系企業にとって生産基地としての認識が強かったが、購買力の高まりと共に、消費市場(マーケット)としても注目されている。この消費力の高まりに合わせ上海市内の売上げNO.1(2009年の年商34.51億元(約425億円))を誇る百聯集団傘下の上海第一八百伴デパート、香港のIFCをはじめ百貨店、ショッピングモールが次々と完成している。日系大手百貨店である高島屋も2012年に上海の古北地区にオープン予定だ。例えば、ここで、シンガポールの高島屋で行われているような日本食、日本酒フェアーが開催されると考えるとどうだろうか?当社は、すでにいくつかの百貨店と取引を開始しており、そのニーズも確認している。
2014年浦東国際空港付近に「上海ディズニーランド」を建設予定。上海ディズニーランド建設は、2008年北京オリンピック、2010年上海万博とビックイベントを終えた後の国民の注目の的になり、上海への観光客の増大も見込まれる。ディス二―ランドオープンに見られるよう上海では外国の文化やサービスが次々と取り入れられている。お酒も、ワイン好きも増えてきており、フランスワインを中心に、イタリア、チリ、オーストラリア等各国ワインも市場で見られる。日本酒のみならず、中国人の海外志向がここでも見受けられる。
金融
中国人民銀行の主導で2002年に設立された決済ネットワークである銀聯が世界各国に広がろうとしている。例えば、日本でもセブン銀行等、銀聯カードが使える金融機関が増えており、日本を訪れる中国人旅行客は銀聯カードを使えば上限なくお金を引き出せ日本で消費できるようになった。日本酒を活用して、中国人観光客の誘致も可能だ。日本酒が好きになった中国人は、その酒造を見に行きたいという欲求に駆られるかも知れない。その時に銀聯での決済サービスを取り入れていたらどうだろうか?顧客は、他の酒造ではなく、迷わずあなたの酒造を選ぶだろう。
地下鉄の充実
地下鉄工事が着実に進行中。これまでは6路線しかなかった地下鉄が2009年には9路線まで増え、2011年までに18路線に増える予定。東京のように、地下鉄があればどこにでも行けるインフラが整おうとしている。運賃は3元(42円)~5元。
例えば日本食品売り場として有名な久光百貨店は地下鉄2号線の静安寺駅と直結しており地下鉄での買い物もとても便利であり地下鉄が整うことは百貨店にとっても追い風となる。また地下鉄駅は消費財メーカーの広告が多く、お酒では各社ビールメーカー、ウイスキーメーカーの広告も見られる。このようなマーケティングによる啓蒙活動も進んでおり、今後日本酒への理解度を深まることが予想できる。
2, 市場動向: 中国人のお客は、焼酎より先に、日本酒を飲む。
上海の日本酒市場を業務用、家庭用に分けると以下のようなボリュームになる。
■上海全体の人口は約1858万人、上海市に戸籍を持つ中国人が1378万人(820万人が都心部に住む)、上海市居住証、暫住証を持つの中国人と香港、マカオ、台湾以外の外国人が479万人。(2007年)
■上海に在住する日本人の数は世界1位で、常駐する日本人は4万4千人にのぼる。さらに上海の隣の省である江蘇、浙江への訪問者も含めると年間で10万人近い日本人が上海に滞在していると言われており、上海にいる外国人中で一番多い。県人会や愛好会等多くの日本人コミュニティーが形成されている。
※都市別の長期滞在邦人数(07年)1位上海(4万7,731人)2位ニューヨーク(4万68人)3位ロサンゼルス(3万9,905人)4位バンコク(3万1001人)5位ロンドン(2万3,734人)《外務省統計》
■多くの清酒メーカーは中国に進出し(200社近い銘柄が進出している)、中国系、日系の代理店経由でまず業務用市場の日本料理屋(例えば日本でも有名な白木屋、和民、サガミ等)への販売を目指す。家庭用市場のデパートやスーパーでも清酒の販売は一部見られるが、飛ぶように売れていくという状況は未だ見られていない。
■日本料理屋で日本人に対する清酒の販売は日本のトレンドとほぼ同じ。まずはビール次に焼酎ボトルにいくお客が多い。しかし、中国人のお客は焼酎より日本酒を飲む。中国人にとって日本料理=日本酒という認識を持っているようだ。また一部の中国人は同じ透明な酒である白酒と日本酒を比較し、日本酒は水のように薄いと表現する。
まとめ:市場が落ち着いた今こそ、ニッチのチャンス
中国経済は、ここ数年、成長し続け、現在は、鈍化したように思われているが、"落ち着いた"というのが率直な印象だ。
市場が落ちついた時にこそ、「人とは、違うもの」が求められる。強い購買力、百貨店や娯楽施設の増加、インフラ整備と広告の増加による市場理解などその要素は、目白押しだ。
中国に進出し、日本料理屋、日本人マーケットを狙うなら市場規模は小さい。しかし、中国人富裕層が行くデパートやスーパーマーケット、その他料理屋でもし中国人が日本酒を飲むシーンと市場を創造できれば、新たな価値がそこに生まれそうだ。
日本人マーケットを超えて中国人富裕層に訴求していく、まさにそこが中国ビジネスの魅力であり最大の難関と言えるだろう。これを実現するためにミヤケアジアマーケティングでは、中国人富裕層を対象とした日本酒の会の企画、日本酒文化教室、富裕層消費者と繋がりのある現地販売代理店とのネットワーク構築等日本酒を広めるための事業を展開している。
日本の歴史と哲学が凝縮した、日本酒を中国に広めることによって、相互文化理解が深まり、国際交流、世界平和に発展するとも考えている。
以上 文責 三宅(上海)商務信息諮詢有限公司
執筆者のご紹介

三宅(上海)商務信息諮詢有限公司
総経理三宅紘一郎 (KOICHIRO MIYAKE)
大学在学中に上海交通大学に交換留学。上海在住6年で日本酒や日本酒と関連性のある商材を中国をはじめアジアで広げるため活動している28歳。日本酒を中国で広めるというプランでNPO法人ETIC.主催『ソーシャルベンチャースタートアップマーケット』の第三期生に選出され(日本全国から27人選出)日本酒の中国向け販売提案を行っている。日本酒を中国をはじめアジアに広げるという動きはこれまで 『日経トップリーダー』(日経BP社)『中国新聞』 『なぜ中小企業の中国・アジア進出はうまくいかないのか?―「後悔しない」成功マニュアル』(日経BP社) 『OVERSEA』等各種媒体に取り上げられている。
三宅(上海)商務信息諮詢有限公司 のご紹介
社名:三宅(上海)商務信息諮詢有限公司
ミヤケアジアマーケティング
ミッション:中国をはじめアジアで市場を創造する
HP:http://miyake-asia.net/
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電話:(86)021-32532573(日本語可)
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資本金:1500万円
設立:2011年7月2日
活動拠点:中国、台湾、香港、インド、シンガポール、ベトナム
取引銀行:東京三菱UFJ銀行(中国)上海分行
中国銀行 上海市康定路支店
総経理:三宅紘一郎(みやけこういちろう)
業務内容:
1, 日本酒を中国、アジア市場におけるマーケティング事業
2, 日本酒と保管関係のある商材の中国、アジア市場におけるクロスマーケティング事業
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